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HIV/エイズと結核の重複感染 |
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このページにおいては、近年深刻な問題として認識されはじめているHIV/エイズと結核の2重感染の問題について説明していきたいと思います。結核は、貧困とも関連が深い病気ですが、HIV/エイズとは、より直接的につながっている病気であるといえます。というのも、世界の※エイズ患者の直接死因の第1位は結核であるからです。現在では、エイズ患者の約3分の1、また多い地域では半数近くの方が、結核が原因で亡くなっているといわれています。 ※AIDSとは、(Acquired Immuno Deficiency Syndrome:後天性免疫不全症候群)の頭文字をとった略称であり、ヒト免疫不全ウィルスに感染することによって発症する免疫不全症であります。 また、このことに関して世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)の事務局長リチャード・フィーチャムは以下のように述べています。 『エイズウィルス自体は誰も殺すことはないが、このウィルスが免疫不全を引き起こし、他の病原菌や微生物による感染が最終的に患者の命を奪う。そして、世界中のエイズ患者の死因のうち、最も多いのが結核となっている。その結果、結核はHIV/エイズの感染拡大に伴って増大している。』 またアフリカ地域では、特にこの2重感染の問題による被害が深刻な状況であります。日本赤十字九州国際看護大学教授であり、世界基金の技術評価委員も務めている喜多悦子氏もその厳しい現実について、述べています。 『2002年に日本赤十字のミッションとしてアフリカ南部のエイズ患者の多い村を視察に行った。…(略)…そこ(ジンバブエの田舎の村)で会った高齢の女性は、4人の息子全員とその妻4人のうちの3人、つまり8人の子どもの世代のうちの7人をエイズ、もしくはエイズと結核の合併症で亡くされたとのことであった。そして孫の世代については、正確な数はおっしゃらなかったが、もし4人の息子さんに4人ずつの孫が、すなわち合計16人の孫がいらしたとすると、その中で生き残っているのは1人、つまり子どもと孫の世代24人のうち既に22人が亡くなっているということであった。(中略) このように、結核がHIV/エイズと強い結びつきがあることについてお分かりになっていただけたかと思います。また、STBJのパートナー団体でもある結核研究所によれば、HIV感染者に結核が発症した場合は、HIV感染症の進行を促進すると考えられています。HIV感染者で、結核を発症した者とそうでない者を比較した研究では、結核発症後初期の結核による死亡だけでなく、その後の死亡率が結核発症例で高いことが示されています。 つまり、HIVと結核は互いに人への悪影響を増大させる関係にあるのです。 このような理解のもとに、現在では、HIV/エイズ対策と結核対策との間に、協力が必要であるとの認識が広まっております。 また、多くの著名人や、活動家たちもこの2重感染の問題に対する認識を 一般の人々に広めようと訴えかけています。『AIDSと闘うには結核への対策なしには勝てない。AIDSの人々にとって、結核にかかることはほぼ死を意味するものである。結核 を治療するという意思と、結核を迅速に診断し必要な治療が行える 資金が欠けている。AIDSばかりでなく、結核への闘いも忘れてはならない。 (2004年7月 国際エイズ会議における南アフリカ元大統領のネルソン・マンデラのスピーチより) |
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