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結核について

世界の結核について

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世界では、結核によって1日に約4400人もの方が命を落としております。また年間では、160万人の方が命を落としている重大な病気です。
国際保健機関(WHO)は、世界に存在する200ヶ国近い国のうち、以下の表にある22の国を結核高負担国(HBC:High-burden TB Countries)と認めました。この22ヶ国の結核患者が、世界結核患者数の80%を占めています。

 

世界では
1時間に1,000人以上、年間で約9,270,000人発病
1時間に約200人近く、年間で約1,750,000人発病

アフリカとアジアに多い
約900万人の新規患者のうち、アジア太平洋地域が508万人と最大。
アフリカ地域では、HIV/エイズの最大死因が結核。

日本では
年間で約25,000人発病、年間で約2,100人死亡。

出典:WHO(2007),結核の統計2007

 
 

地域の概観

  • アジアの結核感染者数は世界最大である。
  • 毎年450万人が結核を発病している。
  • アジアにおいて感染症で死亡する患者の死因のうちトップは結核である。
  • エイズと結核の二重感染者のうち22%が東南アジアに集中する。
  • アジアでは、結核患者のうち4分の3の人々が、15歳から54歳までの最も労働可能な時期に結核の症状を進行させている。
 
 

インド

  • インドは世界で最も結核患者が多く、結核負担は世界の約30%までにのぼる。
  • インドでは、1分に1人の割合で毎年約50万人が結核で死亡している。
    エイズや性感染症、マラリア、または他の複合感染症よりも結核が原因で死亡する人の方が多い。
  • インドでは、結核感染者のうち約31%しか感染を診断され DOTS(ドッツ:直接監視下短期化学療法)によって治療を受けていないのが現状である。
  • しかしながら、人口のたった2%しかDOTS治療を受けられなかった1998年当時に比べるとインドは著しい進歩を遂げ、人口のおよそ80%がDOTS治療を受けられるようになった。過去5年間で4百万人がDOTS治療を受け、治癒率は30%から84%にまで改善された。
 
 

中国

  • 中国は世界で2番目に結核患者が多い。
  • 中国では昨年DOTS戦略が急速に普及したのにも関わらず、結核の発見率は27%にとどまっている。
  • 河南省におけるMDR-TB(多剤耐性結核)の現状についてのWHOの最新報告によると、中国はMDR-TB感染者が多く危険な状況にあり、新しい結核感染者の5.3%が多剤耐性を持っている。
  • 中国のエイズ感染は急速に拡大しており、新しい結核感染者を急増させる危険性がある。
 
 

インドネシア

  • インドネシアは世界で3番目に結核患者の多い国である。
  • インドネシアは生存する結核感染者率と結核による死亡率が東南アジアで最も高い。
 
 

カンボジア

  • カンボジアは、結核の推定罹患率がアジアで最も高く、世界平均の4倍である。
  • カンボジアでは、死亡したエイズ患者全体のうち約3分の1が結核で死亡しており、アジア地域では最悪である。

カンボジアは、結核もHIVも、共に高度に蔓延している国である。結核患者の約10%がHIV陽性であり、またHIV患者の約半数が結核を発症する。そしてHIV患者が、発症した結核を無治療で放置しておくと、死亡率も格段と高くなる。だからこそ、個々の結核対策、エイズ対策と共に、「結核/エイズ対策」を展開する必要がある。

しかし、今までは、「結核対策」と「エイズ対策」はそれぞれ独立して遂行されてきており、こういった問題意識をもって連携した対策が行われることが少なかった。二つの対策は別々の省庁(結核対策を行うNational Center for TB and Leprosy Control : CENATとエイズ対策を行うNational Center for HIV/AIDS, Dermatology and STD : NCHADS)が担当して行っており、連携するシステムが存在しなかったのである。

しかし、今、カンボジアではHIV対策と結核対策が歩み寄ろうとしている。

2002年に、CENATとNCHADSは共同で国家結核/エイズ対策フレームワークを作成し、これに基づいて結核/エイズ対策を展開している。カンボジアにおける結核/エイズ対策の基幹となるのは、いかにして結核患者をVCCT(Voluntary and Confidentially Counseling and Testing; HIV検査)に結びつけるか、またいかにしてHIV感染者を結核スクリーニングに結びつけるかという2点である。地方レベルでは、リフェラル病院に、HIV検査を行うVCCTセンター、HIV治療や結核スクリーニングを行うART(Anti-Retroviral Therapy)/ OI(Opportunistic Infection)サービス、そして結核治療に関わる結核外来・病棟といった、結核/HIV対策を網羅する全てのサービスが存在する。このため、地方レベルでは、比較的結核/HIVサービスをスムーズに展開しやすい。しかし、多くの患者はリフェラル病院から離れたところに住んでおり、また結核治療(DOTS : Directly Observed Therapy, Short course)はより末端のヘルスセンターで受けられるため、ヘルスセンターレベルの患者を如何にしてリフェラル病院まで行かせるか、が課題となる。

プノンペンのような都市部では、更に状況は複雑である。HIV治療を専門とする病院、結核治療を専門とする病院、VCCTやホームベーストケアチームなどが、バラバラに存在するため、患者は結核/エイズサービスを受けるためにあちこちのサービスを訪れなければならない。CENAT/JICA国家結核対策プロジェクトでは、特にプノンペンにおけるこういった問題を打開すべく、活動を展開しているところである。

その他、元来結核対策、エイズ対策が完全に縦割りで動いており、横の連携がなかったがために、ヘルススタッフ側に連携しようとする意識が薄いこと(結核スタッフは、エイズに関する仕事はしたくない、またエイズスタッフは結核の仕事はしたくない)、結核/エイズ対策を担う公的医療機関のスタッフの給料が極端に安いため、スタッフのモチベーションが低いこと、エイズ対策に投入される資金と、結核対策に投入される資金に格差があるため、結核サイドからエイズサイドに患者を送る際に複雑な経路をとらざるを得なくなること、結核/エイズ対策に関するIEC活動が少ないこと、そのため一般住民に対する結核/エイズ教育が不足していること等々、問題は山積みではあるが、一つ一つ解決して行きたいと思っている。

 
 

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